第十一話
「刺し合い」


ハルヒ「ふん!キョン、しっかりやりなさいよ!」

キョン「へいへい」

とキョンリュウvs俺リュウの刺し合いが始まった。


ぶっちゃけ刺し合いなんて解ってなくてもそれなりな対戦は出来る。が、まあ知らないよりは知ってるほうが断然いい。


問題は、どうやったら後ろで不機嫌そうに見ているハルヒに解ってもらえるか、だ。


画面上では、キョンリュウの体力が面白いように減り続けている。

俺のやっている事はいたってシンプル。

前に出て中足(しゃがみ中キック)を出してくるキョンリュウをまずはガードでしのぎ、ちょいと下がる。

で、下がった瞬間今度は俺が中足をその場で出す。

その中足を食らうキョン。

キョンリュウにヒットしたのを確認した俺は深く考えずに再度中足を出す。

キョンリュウに再度ヒット。

互いに今度は間合いを離して仕切り直し、俺が前後にゆらゆら動きながら間合いを詰めているとキョンはゆらゆら動きながら下がっていった。

後はまあ、

画面端まで下がってしまったキョンを中足でリンチしたり、ヒット&アウェーしたり、たま〜に当たりもしない距離で中足の空振りとかもやったりとかまあそんな風景が画面内で広がっていましたとさ。


俺「解るか?」

ハルヒ「ふん!見れば解るわよ!!」

俺(本当に解ってるんだろうか…)

ハルヒ「あれでしょ?わざと後ろに下がって、自分は押されましたよ〜って見せて、いい気になって間合いまで入って来たキョンに手の平をかえした如く非情の攻撃。」


俺「ん!?」


ハルヒ「でもって、いい気になって攻めてた所を攻撃されたキョンは戸惑うから、そこを攻撃してさらに困惑さして自分の思うがままに弄んだんでしょ?」


んん!?………正しいのか間違ってるのか非常に判断しづらい返答が返って来た…のかコレ?


横でボソッと朝比奈が「嫌な感じー」と呟いたかもしんないが気のせいだ。その反対側で小さく「ゴミ」と長門が囁いたのが聞こえるはずもないんだが聞こえたかもしれないが気のせいだ。


俺「えーと…だな、ゲーム上どうしてもガードが出来ない状況っていうのがあるんだようんうん。で〜その状況っていうのが【前に進んでいる時】や【攻撃の最中】なんだ他にもあるが追い追い…」


俺「でだ、攻撃を相手に当てようとした場合、相手が自分の攻撃射程にいないと当たらないので、間合いを詰めて攻撃射程に入れる動作が必要になる。」


俺「間合いを詰める際に、歩いて間合いを詰めた場合システム上歩いている最中はノーガード状態になるのでそこに攻撃を合わせられると攻撃を喰らってしまう。」

俺「なので相手を前に歩かせる工夫が重要になる。」

と、長々としゃべってはみたが…

ハルヒ「言いたい事はそれだけ?」

俺「ぐっ…」

ハルヒ「男の言い訳は見苦しいわ〜。ねぇ〜みくるちゃん〜?」

朝比奈「ですよね〜」

み、味方はいないのか!味方は!?


ハルヒ「じゃあ、下がりながら戦うほうが有利なのね!」

俺「んー一応有利かな?でも無限に後ろに下がれれるわけではないから、いくらかは下がれるスペースを確保するために前に出なきゃならんぞ。」


ハルヒ「ふーむ、今度はそこを狙われるわけね。」

俺「お!察しがいい!」
ハルヒ「当たり前よ!」

俺(ごめん、完全にアホだと思ってた。)


俺「じゃあ実戦だ、俺と代わってキョンとやれ。」

ハルヒ「もちろんよ!さっさとどきなさい。」

とちょうど対戦が終わった所なのでハルヒと席を代わってキョン側へ向かう。

ハルヒ「キョン〜あんた好きなの選んでいいからねーどうせアタシが勝つんだから!」

と勝利宣言が聞こえた。
慣れているのかキョンの呆れ顔は妙に動に入ってた。

俺「アンタも大変だな…」

キョン「いつでも代わってやるぞ。」

俺「全力で遠慮しとく…」

あの女はツンドラだ、いつ口の中にカッターとホッチキスを入れられるかわかったもんじゃない!


…ねーよ。

次回、ハルヒvsキョンに続く。



--あとがき--
めっさ説明が難しい・・・とりあえずイミフでも最後までがんばるぞい!! みくる&ユキはもう別キャラです。キャパが足らないッス。

多分この調子だと全50話ぐらいになりそう・・・orz



つづく 《TOPへ戻る